村菜津さんの著作、続けて『エクソシストとの対話』も読み上げました。栄えある21世紀国際ノンフィクション大賞優秀賞作受賞作だそうです!

この本の奥深い魅力をお伝えするには私の語彙が不足していて、実際に読んでいただいたほうが早いのですが…。これ、単純な怪談集とは違うのです。

本書が明らかにするのは、イタリアには、ローマ法王から任命される“公式エクソシスト”というりっぱな職位があるということ★ 人の体内に入りこんで暴れる悪魔を退散させることがその使命です。

島村さんは、最もすぐれたエクソシストとの呼び名も高き人物・カンディド神父の生涯を中心に追いながら、

彼を知る人物や他の現役エクソシスト、学者、司祭などを訪ね歩き、実際の悪魔祓いの場面にも立ち会うなど、綿密なイタリア取材を敢行されています。

全体的にとてもとても充実した内容でした。
そして、正直、ところどころ怖かった。(震)

悪魔祓いには代々どういう人がかかわってきたのか、その姿が周囲の人々にはどのように映っていたか……という、これもまた「人間」を通して知るという工程を経ることで、とっても興味をそそる読み物になっていました。

りかえってみると、私がこの本に手を出したきっかけは『ザ・ベストハウス123』というテレビ番組でした。2012年ちょうど今ごろ(2月)、その番組内で悪魔祓いの潜入取材というのが流れたのです。

基本的に人助けを目的とした行為なのだし、放送できる範囲内だから穏やかな映像表現だったのかもしれませんが、悪魔を追い出す映像はあまり暴力的ではなくて、

相手の名を尋ねる、
十字架などのアイテムをかざす、
聖書の言葉を唱える など、

儀式的な美しさが、印象に残りました。
聖水も「ぱしゃっ☆」とふりかける程度で、バケツで頭からザーッとかけるような真似はしないのです。

より記憶に強く刷りこまれたのは、悪魔が人間の体から退散する前に、必ず

「め、めめ…、めめめ、めでたし、めでたしマリア……」

と声を上げるのですよ。「めめめ…」がどうにもこうにも、めんこすぎた(秋田弁で”可愛すぎた”の意味)。
悪魔ちゃんて、キリストよりもマリアに一目置いてるのね☆
なんて、年数が経っているのに結構覚えているものです。

関連書はないかと調べてみたところ、この本にめぐりあったのですけれども。しばらく読んでから気づいたことには、関連どころか当時の番組は思いっきりこの本に基づいて制作されていたのでした(笑)。おなつかしいです……。

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鳥(たぶんカラス。りこぴん★撮影)

 

代人である島村さんが捉えたエクソシストのイメージは「一流のセラピスト」だったことや、エクソシストが精神科医と連携しながら癒しの活動をしているというところにも、ちょっと考えさせられたりして。

実際は悪魔憑きのケースはほんのわずかで、ほとんどがご本人の心の問題らしいのです。人間の心の闇は、悪魔以上に手ごわい。興味本位で手にしてしまった本だけれど、深かった。

なぜ、人は病んでしまうのか。なぜ、自分の肉体という入れ物の中に悪しきものを取りこんでしまうのか。
さまざまな理由があるのだろうけど、もしかしたら、食べ物とかかわることもあるのかもしれないなと思ったな……。

何だかいろんなものが連鎖する、不思議な読書になりました。

連鎖といえば、これほど深淵さを感じさせる書籍にふれた直後、やおら「ビックリマンシール」のGoogle検索へと突き進んでしまった自分が後ろめたいです…。(「十字架ピッカピカパワー」は一種の悪魔祓いなのかなと、ちょっと気になりました。)

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